SDGs SDGs達成に向けた取り組み

SDGsとは

国連が定めた『持続可能な開発目標』(Sustainable Development Goals)のことであり、2030年までに達成されるべき目標として2015年に採択されました。

これは、2000年に採択された国連の『ミレニアム開発目標』(MDGs)が2015年の達成期限をもって終了することを受け、続く2016年以降の新たな開発目標として定められたものです。

SDGsには、全部で17の目標と、各目標についてより具体的な169のターゲットが設定されています。

17の目標は、『極度の貧困解消』と『持続可能な世界の実現』という2つの大きな柱、そして、先進国・途上国を問わず全世界で達成していく目標、の3つに大別されます。

Dari K / KICのSDGsの取り組み

これら17の目標のうち、Dari K / KICが取り組む『インドネシアでのカカオ栽培』に関する活動は、以下の5つの目標に紐づいています。

1 貧困をなくそう

カカオの栽培指導を通じた取り組み

既存のカカオ農家に対しては栽培技術を指導し、その結果品質が向上した生産物を弊社が買い取る仕組みを設け、農家に安定した収入機会を提供しています。一方で、農地を所有していない人には、カカオ農園の管理方法を教えて小作人として雇用したり、農村の女性を収穫後の発酵・選別作業を行う人材として雇用するなど、現地の人々がカカオ栽培に従事することで収入機会を得らえる仕組みづくりに取り組んでいます。
カカオの栽培指導を通じた取り組み
2 飢餓をゼロに

換金作物だけでなく自給作物を混植

カカオは単一栽培のパーム(アブラヤシ)などと異なり、他の作物を一緒に栽培(混植)することができるという特徴があります。この混植可能という特徴を活かし、栽培農家には換金作物であるカカオだけでなく、ココナッツやマンゴー、胡椒、キャッサバなど自給作物を植えることを推奨。これにより、換金作物のカカオが不作になった際の現金収入の減少に備えるとともに、自給作物の生産で安定的に食糧が確保できる仕組みづくりを推進しています。
換金作物だけでなく自給作物を混植
7 エネルギーをみんなに、そしてクリーンに

カカオ殻(副産物)を利用したバイオガス

チョコレートの原料となるカカオ豆(種子)を取り出したあとの固い殻は、通常農園に放置されます。1農家あたり年間数トンにのぼるこの廃棄されている殻をバイオマスとして利用し、バイオガスの発生や発電に取り組むことで、クリーンで効率的なエネルギーの実現に挑戦しています。無電化率が30%を超えるスラウェシ島において副産物であるカカオ殻を使った発電ができれば、より多くの人々が持続可能なエネルギーにアクセス可能になります。
カカオ殻(副産物)を利用したバイオガス
8 働きがいも経済成長も

品質に応じた買取価格の設定

カカオの価格は、ロンドンやニューヨークの先物取引市場により国際的な相場が形成され、それに基づいて取引価格が決められています。 つまり、良い品質のカカオ豆を生産したから高い価格で買い取ってもらえるわけではなく、その時の市況で販売価格がほぼ決まってしまうのです。 努力して高品質なものを作ってもそれが認められないのであれば、農家は働き甲斐を感じられず、結果としてカカオの栽培を辞める農家も少なくありません。
そこでDari Kでは、100%品質のみに基づく価格設定でカカオを買い取る仕組みを構築し、農家の努力が報われる体制を築きました。 さらに、農家を巻き込む形で現地での加工(6次産業化)にも取り組んでおり、農業就労者の定着と同地域における経済の成長を図っています。
品質に応じた買取価格の設定
8 働きがいも経済成長も

6次産業化の推進

弊社は、現地の農家グループや女性を主体とするNGOと共同で、一次産品であるカカオ豆を加工し、現地でチョコレートを製造したり、同じく地元でとれるグルテンフリーのサゴヤシ澱粉と混ぜたチョコレートクッキーを作るなど菓子の商品開発も手掛けています。高付加価値の商品を製造・販売することで、新たな収入源を作る他、地方の女性や若者の雇用創出にもつながる取り組みになっています。
6次産業化の推進
8 働きがいも経済成長も

カカオ農園ツアーの開催

消費者と生産者の距離をもっと近くしたい、そんな想いから、日本からお客様や取引先とカカオ生産者をつなぐカカオ農園ツアーを2013年から毎年開催しています。サプライチェーンの上流と下流を結ぶことで、これまで自分が生産したカカオ豆がどこでどう加工・消費されているか知らないし興味もなかった生産者に変化が現われ、消費者のために、品質がより良く、かつ安全なカカオ豆を作りたいというモチベーション向上につながっています。
カカオ農園ツアーの開催
8 気候変動に具体的な対策を

気候変動の適応策の導入

インドネシアでは、気候変動や異常気象がもたらす降雨量の減少により、農作物の収穫量が大きく減少すると見込まれる地域があります。弊社は、従来作物と比べ水や施肥の使用量が抑えられるカカオへの転作を支援するため、栽培・発酵の技術指導を施し、カカオの高付加価値化とアグロフォレストリー導入による生産性向上、多種作物による収入の平準化を推進しています。
気候変動の適応策の導入
15 陸の豊かさも守ろう

焼き畑からカカオ栽培へ転作の技術指導

従来作物のうち、とうもろこしの栽培は焼き畑方式による栽培が一般的であり、森林・緑地の減少や温室効果ガスの発生の要因となっていました。これらの焼き畑農家に対しカカオを含めた混植の奨励・技術指導を施し、焼き畑以外の選択肢を提供。さらに、アグロフォレストリーの導入・普及により森林の回復が促進され、農地のみならず周辺環境における生態系の保護、生物多様性の損失防止などを実現しています。
焼き畑からカカオ栽培へ転作の技術指導
15 陸の豊かさも守ろう

カカオの実の袋掛けによる殺虫剤の不使用

過剰な農薬の散布は環境の負荷を高めるだけでなく、農家の健康被害や消費者にとって残留農薬リスクを生じさせます。これまでは化学成分を含む害虫薬をカカオの実に散布していましたが、カカオの実を1つずつ袋掛けすることで農薬の使用を減らし、環境負荷・生産者の健康リスク・消費者の残留農薬の低減を達成し、持続可能なカカオ生産を行っています。
カカオの実の袋掛けによる殺虫剤の不使用

SOCIAL ACTION

お土産プロジェクト

毎年50名近くのツアー参加者を連れて現地に来ますが、カカオ農園がある地域には観光産業が乏しく、お土産物屋さんがありません。 せっかく足を運んでもらえる機会に、現地の魅力をたくさんの方に伝えて頂けるよう、現地のポテンシャルを活かしたお土産作りをスタートしました。
現地雇用の創出や現地の可能性を拡大してく役割を果たしています。
すでに空港のお土産物売り場にも陳列されており、より良い商品作りを目指しています。

アグロフォレストリーの実践

みなさんの中には、「カカオは、単一作物でプランテーションのようにカカオだけが栽培されている」というイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?
カカオは直射日光や乾燥にとても弱いため、カカオの木だけで栽培していると木のポテンシャルが下がってしまいます。
そこでカカオは、「アグロフォレストリー」と呼ばれる方法で栽培されています。
「アグロフォレストリー」とは文字通り、森を育てるようにして作物を栽培する方法のこと。 カカオ農園には、カカオだけでなく、高いところにはバナナやココナッツ、マンゴー、そして低いところには唐辛子やキャッサバ、パイナップルなど様々な植物と共に植えられます。
KICはアグロフォレストリーの実践を農家の方に推奨しています。 これらの作物は自家消費出来る他にも、地元の市場で販売することが出来るため、カカオの収穫が見込めない時期の収入源としても機能します。

アグロフォレストリー

減農薬、袋がけの実践

カカオは時に深刻な病害の影響を受けることがあります。
これを避けるためにカカオ農家は高価な農薬を購入していますが、これらは扱いに注意しなけばならない化学薬品。
「自分たちのカカオを楽しみにしている人たちが食べるものに、マスクや手袋をしないと使えないような薬品は使いたくない」と農家の方から声があがりました。

レモングラスやウコンなどカカオ農園で栽培・収穫出来るものを使い、天然の虫除け剤の作り方を指導したり、直接虫が入らないように、プラスチックの袋がけの実践を指導しています。

日本政府との取り組み

外務省・JICA(独立行政法人 国際協力機構)

ミンダナオ・バンサモロ地域におけるカカオの生産性向上ならびに高付加価値化に関する案件化調査
(2016年度『中小企業海外展開支援事業~案件化調査~』)
プレスリリース:https://www2.jica.go.jp/ja/priv_sme_partner/document/800/A162044_press.pdf
ボアレモ県産カカオ生産推進事業準備調査
(2014年度『協力準備調査(BOPビジネス連携促進)』)
(共同提案:兼松株式会社、イー・アール・エム日本株式会社)
概要:https://www.jica.go.jp/activities/schemes/priv_partner/BOP/case/ku57pq00001plvma-att/08_20140912.pdf

経産省

途上国における適応対策への我が国企業の貢献可視化に向けた実現可能性調査事業
(2016年度温暖化適応ビジネス グッドプラクティス)
詳細資料:http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy_environment/ondanka_platform/kaigai_tenkai/pdf/005_10_02.pdf
社会課題解決型国際共同開発事業

林野庁

途上国持続可能な森林経営推進事業
(2015年度フィリピン案件にカカオ専門家として参画)
概要:http://www.jofca.or.jp/activities/27_index_detail.html

環境省

気候変動適応情報プラットフォーム 適応ビジネス
『食糧安定供給・生産基盤強化:従来作物の栽培環境の変化への対応』
掲載サイト:http://www.adaptation-platform.nies.go.jp/lets/adaptationbiz/dari-k.html